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2020/Text No.113
※画像は北海道新聞ホームページより。
道警に、札幌交機に衝撃をもたらしたレーザー式レーダーLSM-100
を使用した「吉本メソッド」「やぶさめモード」について、再び
報道がなされた。札幌交機の吉本潤元警部補を中心とした速度
違反捏造事件。記事では吉本元警部補の不正に手を貸した部下が
上司に報告するも、それを口止めした事がさらなる不正の温床に
なった事が報じられている。
※画像は北海道新聞ホームページより。
とても判り易い図。
で、本件の初公判が12月9日、札幌地裁で行われた。画像は
当サイト情報提供者の方より。ありがとうございます。
第805号法廷にて、午後1時30分から、予定よりも40分程オーバー
した午後3時40分に終了した。次回公判は2021年1月13日予定。
以下にお伝えするのは公判の内容をダイジェストにしたものだ。
こちらも当サイト情報提供者の方より。ありがとうございます。
<吉本潤元警部補のプロフィール>
1962年7月8日生まれ。コンピューター会社勤務を経て、道警へ。
2015年4月より札幌交機入隊。
2018年秋からレーダーパンダ乗車。
2019年4月事件の舞台となる第一中隊へ配属。
2019年8月速度違反捏造の裏ワザを開発。
2020年10月速度違反捏造により逮捕。
2020年12月本件事件犯人として懲戒免職。ちなみに保釈中。
退職金1,723万円は全額支給されず。年金受給も5年遅れる見込み。
現在は新聞配達のアルバイトをしている。
<レーザー式レーダーの「抜け」現象>
東京航空計器製LSM-100は速度測定に2段階認証を行う。
認証1「速度確定地点」で速度計測
この時点では違反確定ではなく、検挙できない。
認証2「違反確定地点」で再度速度計測
この時点で違反確定。ビデオカメラ作動、プリンターより記録
用紙印刷。
しかし、なんらかの理由で、認証1はされても認証2までいかない
ケースがある。これを札幌交機隊内では「抜ける」と称している。
「 抜 け る 」
これはパワーワードだ。で、抜けた場合は一般車が明らかに違反
速度状態であっても検挙はできない。吉本元警部補はこの「抜ける」
現象については歯がゆい思いをしており、それが速度違反捏造に
駆り立てる動機の一つだった。そしてもう一つの動機が「実績を
上げて覆面パトカーに乗りたい」だった。交機内では、隊員一人
一人の検挙実績がランキング化されて供覧されている。誰が
トップで誰がビリか。それが瞭然で、ランキング1位の隊員には
「交通指導課長賞」が与えられる。
「 交 通 指 導 課 長 賞 」
そんなもん設けるからノルマ第一主義になるんだよ。吉本は
この賞を狙い、またそうでなくとも常にランキング上位に入れる
よう、深夜休憩以外は一切休まずに取締りに専念し、実績を上げ
パンダから覆面へとステップアップしようとしていた。吉本
元警部補の部下の一人は取り調べにおいて、吉本元警部補の取締り
スタイルは「危険」だと供述している。違反車両後方に後続車が
接近しているにも関わらず強引な形での本線合流に始まり、
いわゆる急の付く運転を検挙時には行っていたそうだ。部下が
それをたしなめるも、結果的に事故が起きなかった事を指して
「いけたべあ」とすごむ一幕も。それもあって、部下が吉本
元警部補の暴走に付き合う一因に。それほどまでにして、実績を
上げる事に執着していた吉本元警部補だったが、それの妨げに
なったのがLSM-100の「抜ける」現象だった。それが嫌でわざわざ
旧式である電波式レーダーパンダへの機種転換を申し出、
それを乗機としてた時期もあった。その個体は色々あって
苫小牧署交通課にお下がりになったV36スカイラインレーダー
パンダである。苫小牧署同課が事故を起こしたせいで札幌交機が
同スカイラインをあてがってしまったので、結局は再びレーザー
仕様機に乗る事に。
なのでレーザーを使用せず、現場によってはストップメーターを
使用した追尾式取締りを行う事もあった。※それ自体は問題なし。
<吉本メソッドおよびやぶさめモードの誕生>
吉本元警部補は、ある時帰隊する最中に、ふと「これって走行
しながらもレーザー撃てたな。今走っているこの最中にレーザー
撃ったらどうなるんだろう」と思った(ポチ)。
LSM-100:違反デス違反デス
おぉぉ!!!!!!これが吉本メソッドの誕生だった。※LSM-100は
実際には喋りません。そこからはもう夢が広がりング。本来は
パトカーが静止した状態で、接近してくる車両の速度を計測
するのだが、パトカーを走行させて、静止している電柱等の
構造物にレーザーを当てる。パトカーの速度は自身の意思で
どうにでもなる事から、好みの速度で違反データを作成できる。
これが「やぶさめモード」だ。これにより、今まで違反処理が
面倒だという事で見逃していた赤切符レンジの速度違反も、
吉本メソッドを使う事で青切符レンジの違反として捏造が
可能に。待て、
違 反 処 理 が 面 倒 だ と い う 事 で 見 逃 し て い た
赤 切 符 レ ン ジ の 速 度 違 反
吉本元警部補の面白い所は、実績を上げる為に躍起になっている
にも関わらず、赤切符は切りたがらないという矛盾点にある。
これは裁判官からも質問されていた。とって付けた感はあるが、
吉本元警部補は20年前に赤切符レンジで検挙した違反者から
涙ながらに違反のもみ消しを懇願されるも、泣く泣く処理を
した事がトラウマになっていると返答。赤切符が処理が
トラウマの交通警官。コントか。もう一つの回答に、青切符
なら10分程度で処理が済む。赤切符なら30分以上かかり、
その後の手続きも面倒だったというのがある。本命はこっち
だろ。なお、この赤切符は面倒というのは隊内でも蔓延
している考えだという。※あくまで吉本元警部補個人の
感想です。交通指導課長賞の青切符ポイントと赤切符
ポイントのレート変更をお願いします。ウチのサイトも
たまには役立つ事言うでしょ。
<LSM-100の録画機能とそのチェック体制>
上記方法により、速度違反捏造が可能となったが、一つ問題が
あった。それはレーザーを構造物に照射した際に、カメラ
にもその構造物が録画されてしまうという点。画像データは
LSM-100に装備されるDVD-Rに焼かれ、消去する事もできない。
だが、この録画機能について、札幌交機内では一切チェック
する事が無かった。これまで電波式のレーダーを使用していた
際には、そもそも録画機能が無かった。レーザー式になって
初めて出てきた録画機能。電波式でチェックしていないものを
レーザー式でいちいち確認する事ないだろうに。吉本元警部補
は何名かの隊員に「DVD-Rの画像ってチェックしてる?
されてる?」と聞き込みを行い、いずれも「誰もやっていない」
との結果を踏まえ、捏造街道まっしぐらとなった。なんて
ったってレーザー、素敵なレーザー。
<吉本警部補と3人の部下とウメモト隊員>
※画像は北海道新聞ホームページより。
先程の画像再び。2019年8月に編み出された「吉本メソッド」
だが、これは一人ではできない。相勤者と共謀しなければ捏造
できない。画像下段の「部下の30代巡査長3人」がそれだ。
書類送致されて起訴猶予になっているこの3人の名前は、
減給10%6ヶ月…YK巡査長
戒告…TK巡査長
戒告…MS巡査長
※当サイトではいずれもフルネームで把握済み。冗談ですよ。
となっている。YK巡査長は吉本元警部補と速度違反捏造を最も多く
行った隊員。だが吉本元警部補本人への捏造をやめるように
説得し告発の口火を切った人物でもある。また、この事件を
最初に気付いた隊員が居る。ウメモト隊員。ある時ウメモト隊員は、
吉本元警部補が乗るパトカーの録画データを見て、その画像に
取締り対象のクルマではなく電柱や建物が写っているものを発見。
「これは、どういう事なんだろうね」とYK巡査長に首を傾げて
見せた。これでもうやばいと思ったYK巡査長は相勤者として
最後の月になった2020年3月に吉本元警部補に対して「もう
やめましょう」と進言したそうだ。吉本元警部補は黙って頷き
その月の末までは「やぶさめモード」を使用する事はなかった
そうだ。しかし2020年4月、後釜の相勤者であるTK巡査長、
同巡査長が休みの時に代替配置になるMS巡査長と勤務する際には
「やぶさめモード」復活。どうにも止まらない。その後、不正が
中隊長の耳に入るも、口止め、第一中隊内での解決に終始し、
根本的な解決への方法はとられる事はなかった。第一中隊の訓示
では「不正行為はやめようね」との全体達しはあったものの、
吉本元警部補はそれにも聞く耳を持たなかったという。なお
いずれの部下に対しても「これ、バレたらまずい事になるから」
との発言を吉本元警部補がしている。
<まとめ>
これらの情報から判った事、当サイトとして押さえるべき事は
以下の通り。
LSM-100は2段階認証で違反速度確定。認証1は「速度確定地点」
認証2は「違反確定地点」と呼称される。これが認証1のみの
場合はエラー扱い。その現象を「抜ける」と呼称する。
札幌交機内には隊内公表の隊員別検挙数ランキング制度がある。
ランキング上位者には「交通指導課長賞」が与えられる。
検挙成績が良好な隊員は覆面パトカーに乗れる。
※成績と同時にもみあげが伸びた隊員もいる。