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2025/Text No.015
白バイ警官死亡 右折のトラック運転手の控訴棄却「注意義務果たせていない」
2021年9月13日に起きたインカットによる強引な右折を行ったトラック
に進路を塞がれた札幌交機所属の白バイがトラックに衝突、隊員が
殉職した事故の裁判について。1審判決では被告であるトラック
ドライバーに対して有罪判決(禁固1年 執行猶予3年)が下されたが、
それを不服として控訴。今回は札幌高裁においてその判決が下された。
「原判決に不合理な点はない」として控訴棄却。
これは妥当な判決と言える。有罪判決を不服として控訴した被告の
言い分と、それに対して棄却とした高裁の答弁を整理していく。
争点1
被告:白バイが時速118キロで走行していたのだから、前方確認義務は無い。
高裁:被告の運転する大型車両は11.51メートルもあり、右折開始から
それを終えるまでの時間を鑑みると、対向車両が時速60キロで走行
してきたとしても衝突事故となる。被告は殊更に白バイの速度が法定
速度よりも大幅に超過していた点を指摘しているが、白バイが時速60キロ
で走行していたとしても衝突する結果になるのだから、被告の主張は
事件の本質を見失っていると言わざるを得ない。そもそもこの事故に
おいて被告に求められていたのは、時速118キロで走行してくる対向直進
車両を予見できるかどうかではなく、法定速度である時速60キロで
進行してくる車両を予見できるかである。よって前方確認義務はあった。
事故当時、被告が運転していたトラック。
争点2
被告:当初は白バイ等の姿は対向車線に全く見えないとは言ったが、
影のようなもの、自転車のようなものは見えていた。当初は何も
見えなかったと証言した内容を翻した事で、1審ではその証言に信憑性
が無いとされるが、事故直後の動揺によって誤った証言をする事は
通常起こりえるのだから、その証言は証拠として扱うべきである。
よって影のようなものが見えていたという事は前方を見ていたという
事であるから、前方確認義務は果たしているという事になる。被告は
事故当時勤務していた運送会社では無事故無違反であり、SDカード
(自動車安全運転センターが発行する無事故無違反証明カード)も
所持している。そういった普段の運転態度からも本件事故の際にも
前方確認義務を怠ったとは言えない。
高裁:影のようなものが見えていたという供述だけでは、具体的な車両の
種類や速度を認識できておらず、非常に曖昧な内容であって前方
注意義務を尽くしていたとは言えないし、当初の何も見えていなかった
とする供述となんら差異は無い。また、事故直後の動揺で証言が不正確
になったとする主張であるが、事故翌日の聴取では被告はドライブ
レコーダーの画像に映っていた白バイを見て「白線と同化していて
見えない」などと、かなり冷静な分析を自身で行っている事を鑑みても、
公判の途中から影が見えたとする供述には信憑性が無いと言える。
またこれまで無事故無違反であったという主張については、これまで
安全運転を心がけていたからと言って、本件事故時も同様である
とは言えないのは明らかである。現に被告は交差点を右折する際に
一時停止する事無く、内小回り右折というおよそ安全運転を心がけて
いるとは思えない運転をしているのであって、被告の主張は採用
できない。仮に被告が白バイの姿をしっかりと確認していたので
あれば審理の余地はあったが、本件はそもそもそういう事案ではない。
トラック側から見る事故現場。奥に見える勾配の頂上から白バイが
見えていたかが争点だった。※現場に居た別のドライバーがはっきりと
見えていたと証言している。その証言の後に、被告人は影が見えた
ような気がすると言い出している。
要点をまとめるとこんな感じ。そもそも新しい証拠も無いのに
控訴して逆転無罪を勝ち取れると思うのが凄い。減刑を望む控訴では
なく、無罪を主張しての控訴という事は、未だ被告が反省していない
という心理の現われでもある。上記のやりとりの他にも高裁側から
突っ込まれていたのは、内小回り右折をした事で、交差点を曲がった
先は逆走する形になる事から、そちらの対向車を警戒しなければ
ならず、なおさら右折開始前の前方確認が疎かになったとの指摘が
あった。
各当事車両の位置関係。
これまで書いたように、新証拠もなく被告側からのお気持ち表明
だけで控訴審に臨んだ状況。弁護人にあってはテーブルに書類の
1枚も出さずに始終スマホを眺めているだけだったのが印象的だった。
被告は本件を受けて上告する方針だという。認められた権利だもの、
とやかく言われる筋合いは無いだろうが、客観的に見るとやっぱり
反省してないんだなとは思う。更に言うと弁護側の法廷戦術がお粗末で、
1審で白バイが時速60キロで来てても事故になってるんだよと言われて
いるのに、白バイが118キロ出してたんだからそこまでの前方確認義務は
無いという主張は的外れ。的外れな主張であればそりゃ棄却されるのは
当たり前。
当サイト情報提供者の方より頂いた事故現場画像。ありがとう
ございます。トラックが倉庫に突っ込んでおり、撮影の時点では
まだ消防も警察も到着しておらず、運転手はまだ車内に閉じ込め
られている状態。現場は古平町港町 国道229号。倉庫は1階部分が
衝突により斜めに傾き、2階から上は隣の建物にくっついてしまう
状態。トラック後方の建物も破損しているのが判る。この事故で
トラックの運転手が死亡。倉庫は無人でけが人はいなかったそうだが
倒壊の危険があるとの事で、消防と警察が監視を行っているとの事だ。
当サイト情報提供者の方より頂いたなめたけ作戦対象機画像。
ありがとうございます。70系カムリを見たら捜査用覆面と思え。
札幌圏ならそれが札幌機捜所属機だと思え。
おやおや、こいつは札幌機捜所属機の中でも当サイト未確認の
個体ですな。おめでとう。ナンバーは「札幌303 ふ 42-52」
コイツの連番機で「42-51」が存在する。本隊のある道警琴似
庁舎へ帰隊する所を撮影。しかし向こうもこちらの存在に気付き、
逃走を開始。そのまま帰隊してしまった方がこれ以上撮影されない
のに、何故か裏目に出る行動に。こちらがそのまま庁舎前での
出待ち撮影に向かうと思ったのだろう。甘ぇよ。それは後回しだ。
70系カムリを見たらマフラーをチェック。市販で多く出回る
グレードはマフラーカッターが装備される。しかし覆面に採用の
グレードではこのように装飾が無い。市販でもこの仕様は存在
するが、そのタマ数は少ない。
なんだオマエかよ! 庁舎からそれる方向に向けてのらりくらりと
走行するカムリ覆面。こいつ右折下手くそだなぁ~。この位置から
どうやって対向第1車線からくる直進車を確認するつもりなんだよ。
これでよく覆面運転しんてんなコイツ。
下手な右折を打った後、こちらに第1車線を押さえられてしまう。
前方の一般車も含めたこの位置関係を取られるとチェックメイト。
※チェスはやった事はありません。
はい前方からも撮影。もうこちらは君たちに用はありません。
なお、ここまでされておきながら職質は無し。キミたち本物の
警官…?
札幌機捜覆面を撮影できたので後回しになっていた道警琴似庁舎へ。
家人に断りもなくその家に突入した大チョンボをかました特殊班
派遣部隊所属の資材運搬車。突入して確保した被疑者はその後釈放。
被疑者はその後色々な事件を起こして何度も逮捕されるコント。
警察も警察、被疑者も被疑者(笑) 楽しいなぁ(笑)
帰隊する札幌交機所属V37スカイラインレーダーパンダ。
左の建屋が車庫で右が庁舎。その間の通路には警察車両。
札幌自ら隊所属220系クラウンパンダ。
手前はC27セレナ捜査覆面。奥は210系クラウンパンダ。
50系プリウス捜査用覆面。撮影には気付くも驚きのあまり何も
せずにそのまま出ていく。それでいい。声掛けをした所でロクな
結果にならない。我々が更に得をするだけだ。
見破りポイントは2駆仕様でリアワイパーが無いという点。道内で
出回る同プリウスのほとんどが4駆。
当サイト情報提供者の方より頂いた130系マークX捜査用覆面画像。
ありがとうございます。撮影は香川県高松市。
撮影は香川県だがこいつは島根県警所属機。遠征しての捜査だった
んだろうね。
当サイト情報提供者の方より頂いた道央道 札幌南IC画像。ありがとう
ございます。レーンの向こうには黄色の作業車両の姿が。※走行中の撮影。
合流部分に待機。
除雪作業のために待機中。頼もしい姿。
追突時を考慮して車体後部には大型の箱状のバンパー。
これら車両無くして冬の高速道路の安全は無い。かっこいいなぁ。
今後も皆様からの除雪車両画像をお待ちしております。