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2015/05/Text No.16



当サイト情報提供者の方より頂いた第7師団創隊60周年・東千歳駐屯地創立61周年記念行事画像。
ありがとうございます。今年もやって参りました、国内唯一の機甲師団による記念行事の見所は
やはり物凄い数の戦車達だ。


90式戦車の群れ。凄いなぁ。


視閲式が終わり、観閲行進に移る。全員乗車。


折曲銃床式の89式小銃を携行。


行進の為に移動を開始する。デイライトがイかす。


先に出発した車両が出した排気ガスにより、リドリー・スコット状態で出発する後続隊。


続々と出発していく。各車長が腕を挙げて合図を送る。


奥の90式はドーザー装備仕様。


行進を前に航空自衛隊千歳基地所属のF-15Jがフライパス。


かっこいいなぁ、F-15。


今年の同式典はあいにくの曇天。青空と陽光の下を鷲が駆ける。とはいかなかったが、それでも
観客ブースからは歓声が上がったそうだ。


副座型のDJ型。


単座型のJ型。


行進開始。式典直前まで降っていた雨のおかげで砂埃が舞う事もなく、キャタピラやタイヤが
巻き上げる水しぶきが迫力に拍車をかける。いいねぇ。


敬礼の後、観客席に両手を振ってくれている隊員も。これは初見。観客も盛り上がったそうだ。


ヘリ部隊のフライパス。


上段と中段は汎用ヘリUH-1J、しんがりは対戦車ヘリAH-1Sだ。


AH-1S。細長い機体に付けられた愛称は「コブラ」。世界初の対戦車ヘリにして、未だ進化を繰り
返して第一線。原型機の初飛行は1965年。凄い機体だ。


前席がガンナー、後席がパイロットだ。


砲塔や砲身のフォルムから「ガンタンク」とも呼ばれる87式自走高射機関砲。


スイスのエリコン社製35mm対空機関砲を2門装備。砲塔上部にはレーダー2種。


89式装甲戦闘車。歩兵を装甲された車体で守り、自身の機関砲によって脅威対象を制圧。歩兵を
降車展開させるという車両。その乗員防護性能を利して、噴火災害の地に救助を目的として
投入された実績もある。


車体側面に3つあるの「球体」はガンポート。車内の歩兵がここから射撃が可能となっている。


やって参りました、90式戦車群。水溜りにヘッドライトの光が反射する。エンジンの轟音と地鳴り。
脳内BGMは「鉄のララバイ / 柳ジョージ」だ。


かっこいいなぁ、90式。


冷戦時代、ソビエトの脅威に対抗する陸上戦力として開発された。1両あたりの価格は8億円。


同時代、ソビエトは北海道から侵攻してくると考えられ、自衛隊の最新鋭装備にあってはその
北海道を守る北部方面隊から優先配備とされていた。国内唯一の機甲師団(戦車師団)が北海道に
あるのもうなずける。


肩をあえがせ、ただれた大地をひたすら踏みしめる。正に鉄の行進だ。吹き飛ばせ、この地獄を。


行進終了後、この後は例年だと訓練展示(模擬戦闘訓練公開)となるのだが、キャリアーで運ばれて
くるは懐かしの61式戦車。おぉ!戦国自衛隊!ぼくらの7日間戦争!いや、あれはレプリカだ。だが、
余りにもその出来が良くて、戦車少年だった自分にはあれを当時はレプリカだと見抜けなかった。
余りにもリアルに再現された61式故に、今でもこのフォルムを見ると戦国自衛隊を思い出す。
「もう燃料がないよぅ!!」


続いて74式戦車が自走で登場。これは歴代戦車ミュージアムですな!良い趣向だ。


90式戦車登場。車体前下面に追加装甲(?)が確認できる個体だ。同戦車の調達は既に終了しており、
後継となる戦車の生産が開始されている。今回、そいつの登場なるか。式典主催の第7師団には配備
されていない戦車なのだ。


74式と90式が並び、そして…


出ました!10式戦車!コイツが90式の後継戦車だ。V8ディーゼルエンジンは1200馬力を発生させる。
車両価格は9億5千万円。北部方面隊にあっては上富良野駐屯地の第2師団第2戦車連隊に配備
されている。車体のマーキングから同師団同連隊所属の車両である事が判る。


歴代戦車による性能比較デモ。後進を同時に同時間内で行い、その進行距離を見せる。


仕方の無い事だが、74式は早々に置いていかれる。そして90式も10式の速度には叶わない。


泥を巻き上げてとんでもない速度で下がっていく。かっこいいなぁ。週刊10式戦車を作る。
1/16スケールで全長58.9cmだそうだ。


急制動。車体がピッチングしているのが判る。それだけGが強いという事で、それは車両の持つ
高い運動性能の現れだ。


ほんの少しスリップして車体の向きがこちらに。いいねぇ。週刊10式戦車を作る。もういいって。


次は前進速度を比較。先程の後進競争で10式が90式よりも遠くに下がった分、ハンデとなっていた
のだが、それを難なくクリア。あっという間に追いついて、そして追い越していく。


90式よりも小柄な車体。それでいてほとんどの面で90式を凌ぐ性能を保有。凄い戦車だ。


そのまま式場を後にダッシュで消えていく10式。短い時間でのデモンストレーションだったそうだが、
とても貴重な物を見る事ができた。